2015年03月30日

修学期間 ブクロ満喫 その3

 中味の濃い1日である。西口を降り旧江戸川乱歩邸の“大衆文学研究センター”を訪れ、東口に廻りサンシャイン文化会館7階の“古代オリエント博物館”を訪ねた。時計に目をやればすでに午後5時を回っている。ビルの谷間からのぞく陽もそろそろ西に傾きつつある。腹が減った。いやそれ以上にノドが渇いた。

 「そろそろ呑み行きますか?」と自分。
 「いいですね、でもどこへ?」とEさん。
 「東口ならおすすめがあるんですよ。そこへ案内しますよ」と自分。

 ということで暖簾をくぐったのが美久仁小路の「さかば ふくろ」。ふくろと言えば3階建ての西口駅前店が有名だが、サンシャイン大通りの喧騒から離れひっそりと佇むこの東口店は隠れ家的な趣がありこちらにも愛好者は多い。

 久しぶりである。前回同店を訪れたのは2012年の7月だから丸2年ぶり。場内に設えた凹の字型のカウンター一角に腰を下ろし瓶ビールで乾杯した。

 Eさんと呑むと話題はどうしても4年前に遡ってしまう。僕は、2010年11月から翌11年4月末日まで、埼玉・川越市の某WEBスクールに通っていた。丸半年の職業訓練期間…。それだけの手間ひまをかけ学んだ様々ないわゆるスキルは、しかし、その後の自分のキャリアにはまったく言っていいほどに寄与しなかった。このブログに何度も綴ってきたことである。

 DreamwaverやFlashも、llustratorやPhotoshopも結局性に合っていなかったのだ。あの半年間は、仕事に結び付かなかったという点では完全に無駄だったのだろう。所詮自分にWEBデザイナーなど無理だったのだ。得たことと言えば、そのことを逆説的に思い知らされたぐらいである。

 が、例外もある。川越市駅前の“灯台下暗し”的居酒屋「大将」を知ったこと。そしてEさんとの出会いだ。「大将」における呑みとEさんとの交流。この二つだけで自分はあの半年は充実していたと断言できる。

 そんな半年の様々な思い出を肴にEさんと呑む。色々な人が話題に上る。教室は老若男女入り交りまさに玉石混合状態だったが、結果的に笑いを提供してくれただけ、やはり“石”な人の方が強く印象に残っている。外見はいかにも60超えのバーコードヘアーなのに中身は典型的な中二病患者のYサン。授業中に的外れな質問を連発していつも講師をイライラさせていたHサン。PCスキルなど皆無に等しく右クリックもろくに出来ないのに元デザイナーを豪語していたUサンetc…。

「みんな今ごろどこで何をしてメシを食ってんですかね?」と自分。
「どうなんでしょう? ただHさんもUさんもWEBの仕事をしていないことは断言できますけどね。二人ともバカだから」とEさん。
「つうか、どいつもこいつも人間のクズばかりでしたからね。Yさんなんてジジィだしとぉにくたばってんじゃないですか?」と自分。
「アッハッハッハッ」(二人して笑う)

 一方でどこか感傷的にも僕らはなっていた。ひたすら授業・課題・試験対策・卒業制作に追われ人心地つけたことなど皆無な(だったような)半年だったが、過ぎてしまえばみな美しい…のか? 就学期間における本当にささいなひとコマが時の流れの中で美化され、二人にとっては甘くほろ苦く懐かしいエピソードに変わっていた。

 酒はビールからいつしかウイスキーに変わっている。こういう酒席に免疫のないEさんは自分以上に深く酔ったようだ。なんと、当時のクラスメートOサンを池袋に呼び別の店で呑み直そうと切り出した。ちなみに、Oサンは女性であり付け加えるならば新婚である。まず無理だろうと考え、軽い気持ちで僕はOサンを呼ぶことに賛成した。(つづく)
posted by 彦左小路郎 at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 池袋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする