2015年09月29日

書く苦労

 僕には文章を書くことしかできない。写真を撮る才能もければ意匠を凝らす資質もない。長い間編集者として誌面をまとめる仕事をしてきたが、自分以上に優れた編集者は身近にも確実に居た。

 文章を書くのは好きだし人様に評価してももらえた。だから、極貧ではあったが、フリーライターを生業にしていた頃はそれはそれで充実していた。

仕事の依頼があり原稿を書く。自分の文章が掲載された媒体が書店に並ぶ。手に取りその重みを確かめる。ページを開けば自分の仕事が確実に目の前にある。それが形になっている。安価ではあっても原稿料が貰える。これを幸せと書かずして何を幸せと書こう。やり甲斐と収入を天秤にかければ今はまだ自分は前物を取る。

 このブログで触れたことはあまりないが、僕が物書きに開眼したきっかけはAV(アダルトビデオ)である。専門誌で新作紹介のページを担当し、多いときで月100本以上のAVを視聴し原稿を書いた。正直当初はしんどかったが、作るがわがそれこそ“命がけ”で仕事をしていることを知りがぜんAVに愛着を持つようになった。

 その専門誌は6年前に廃刊してしまった。号を重ねるごとにノって仕事できていただけに未だその終焉が惜しまれてならない。今でも失敗したと思うのは、その媒体が亡くなった後書くことに的を絞り本格的に文章を勉強すればよかったのに、何をトチ狂ったのか、ウェブデザイナー養成の専門学校などに半年間通ってしまったことである。

 あれが運命の分かれ道だったと本当に思う。薄々感じてはいたが、やはり自分はデザイナー向きじゃなかった。途中で挫折することなく真面目に半年通ったが、一度たりともデザインにのめり込めはしなかった。学べば学ぶほど自分に不向きなことがわかってきた。そして逆説的に学んだ。やはりオレには書くことしかないと…。

 2014年7月14日・月曜。前回訪れ一度で気に入った「もつよし」を再訪。家計簿にはこのときの飲食の詳細が記されてない。3,542円散財とあるだけなのだ。

 いかんな。レシートがなければ頼んだ酒や肴をメモしておけばいいだけの話しなのに。オレには書くことしかできないのだから、そのための苦労を惜しんではいけない。

 今日のお題は“書く苦労”にする。フォトグラファーが写真を撮る苦労を惜しまないように、レイアウターが意匠を凝らす苦労を惜しまないように、ライターは書く苦労を惜しんでじゃいけないのだ。
posted by 彦左小路郎 at 17:04| Comment(1) | TrackBack(0) | 首都圏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
惜しむまでもなく、書いてねえだろって。
Posted by at 2017年02月18日 22:05
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